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第10番札所 切幡寺(徳島・阿波市)— はたきり観音の言い伝えと大塔からの絶景を母と巡る

徳島県

4月26日、第9番・法輪寺から車で約15分。第10番札所・切幡寺は、山門から本堂まで333段の石段が続く、四国霊場の中でも車遍路にとって最初の難所とも言われる札所だ。

機織りの娘と弘法大師 — 寺名の由来

修行中の弘法大師が、破れた僧衣を繕う布を求めてこの地を訪れたところ、織物をしていた娘が、織りかけの布を惜しげもなく切り取って差し出したという。感激した弘法大師は千手観音像を彫って娘に得度を授けたところ、娘は七色の光を放ち、その場で即身成仏したと伝えられている。布を切って差し出したことから「切幡」の寺名がついた。嵯峨天皇の勅願により開基されたと伝わる。

山門をくぐりこれから出発

境内の見どころ

本堂には、はさみと布を手にした「はたきり観音像」があり、天井から垂れ下がった大きな数珠をぐるぐると回す「大念珠繰り」も体験できる。さらに石段を登った先には、慶長12年(1607年)に豊臣秀頼が寄進した「大塔」がある。国の重要文化財で、初層も二層も方形という珍しい形式が現存する二重塔として知られ、塔からは吉野川と四国山脈を見渡せる。大塔までは本堂からさらに石段を上る必要があり、今回は母はここで断念し、私一人で参拝した。春は梅や桜が咲き、県下でも屈指の花の名所として知られている。

階段を登った上にある大塔

母はつえを手に、林の中の石段を一段ずつ上っていった。長い石段だが、他の参拝者、特に歩いて巡る外国人のお遍路さんたちと励まし合いながら上った。青々とした杉木に囲まれた参道は気持ちよかった。「階段が多いね」と母がつぶやいた。途中には五色の布が掛けられた小さなお堂があり、手作りの看板が掛かっていた。山門には「得度山」と書かれた額が掲げられていて、寺号の由来を思わせた。

参拝者同士声を掛け合いながら登る階段

🚗 車遍路メモと基本情報

駐車場や前後の札所への距離は次の表のとおりです。

項目内容
駐車場山門横と本堂近くの2ヶ所。無料・合わせて約30台。本堂近くの駐車場は足腰の不安な方向けで、そこからも石段が数十段残る。山門側の駐車場からは徒歩約7〜10分。
前の札所9番 法輪寺(約4.4km・車で約15分)
次の札所11番 藤井寺(約11.8km・車で約35分)
境内の様子山門から本堂まで333段の石段。途中の道は狭く、車遍路の最初の難所とも言われる
納経所四国88ヶ所共通で午前8時~午後5時(2024年4月改定)
売店情報見つからず

住所やご本尊などの基本情報は次のとおりです。

項目内容
正式名称得度山 灌頂院 切幡寺(きりはたじ)
宗派高野山真言宗
ご本尊千手観世音菩薩
開基弘法大師(嵯峨天皇の勅願)
住所徳島県阿波市市場町切幡字観音129
電話0883-36-3010
アクセス徳島自動車道 土成ICから車で約15分

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